CGWorld vol.157に掲載された記事です。
この作品は、ある意味区切りです。
丁度連載12回目で、1年の節目ですね。
なので、色々復習も兼ねた作品になっています。
一つ目は、Houdiniのアセット管理の使いやすさを示し、
大規模なシーンを、以下に安価に制作するかと言う事に有ります。
これは、連載の記事自体では語ってはいませんが、非常に重要な事です。
Digital Assetを作って、作業の効率を上げています。
こうすることで、煩わしい設定項目を、大幅に削減できます。
二つ目は、Fluid,Particleの架け橋の話です。
Houdiniの特徴として、 それぞれのネットワークに垣根がほとんど無いことがあげられます。
モデリングとパーティクルが、垣根なく繋げられると言う事は、
非常に大きな事で、それによって、オリジナリティのあるエフェクトを作る事が出来ます。
大きくは以上です。
この作品は、Organismと言った、非常に有機的な名前にも関わらず、
機械がモチーフで、なんとも整合性の無いものに仕上がっています。
はじめはそんな予定もなかったのですが、モデリングをしていくうちに、
機械化されていきました。
でも、機械で、有機体を表現できたら面白いかと思って、
チャレンジしてみる事にしました。
4つの点から、オーガニックさを出すことを試みています。
ひとつめは、球体のカバーに対して、SSSを入れている事です。
フェイクSSSですが、これを入れることで、工業製品っぽさが少し緩和される気がします。
(余談ですが、これはSTAR WARS EP2のグリーヴァス将軍の顔もSSSが入っているそうです。)
ふたつめは、球体の動きです。
カチッとした動きをさせたくなくて、先読み出来ないような動きを出すために、
パーティクルを1つだけ飛ばして、それに追従するようにしています。
この様にする事で、手付けでは付けにくい、ノイジーな動きを出しています。
みっつめは、Pyroで作ったシミュレーションに対して、
Particle Advection by Volumeを利用した動きをパーティクルに流し込んで作る、
ボリューム感のあるエフェクトです。
これにより、空間が表現でき、さらに重厚かつ、存在感のある物体へ アクセントが付けられます。
最後に、空間に、ダストを舞わす事です。
シチュエーションが何処であると言う断定をしたく無いので、
水中とも、空気中とも取れるようなエフェクトを加えています。
これらを踏まえて、無機でありつつ、有機を取り入れた、掴みどころの無い画にしています。
あまり、技術よりになっても仕方ないので、たまには画に対するアプローチを書いてみました。
無から何かを作る事は、非常に重労働で、心身ともに厳しい時もありますが、
出来上がったときはまた一入ですね。
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