CGWorld vol.159に掲載された記事です。
今回は、Fractured Object Dynamicsを使用した例です。
Voronoi Fractureはもうおなじみの手法ですね。
Houdiniは、Voronoi Fractureにおいて2種類の分割手段を持っていています。
事前に分割しておくもの、シミュレーション時に分割するものです。
今回は、事前に分割する方法をチョイスしました。
が、
最近よく目にするシミュレーションのテスト映像で、
一気にVoronoiがバラバラと砕けるものがあります。
なんか、とても殺風景で、面白みがなく感じていました。
もちろん、本気映像ではなくて、テストなんだと思うんですが。。。
なので、今回は、徐々に崩れていく仕組みを考えて、
シミュレーションに色を付けていきたいと思いました。
ちょっとしたスパイスで、ガラリと変わるから面白いですね。
アプローチとしては、
Voronoiで分割したピースのセンターに、ポイントを配置します。
ポイントをパーティクルに変換して、コリジョンを適応します。
コリジョンがぶつかった場所から崩れていくようにするために、
"hittime"のアトリビュートを用意します。
"hittime"をシミュレーションをアクティブにするためのアトリビュートとして変換します。
この手順を踏むことで、シミュレーションに時間差を付けることが出来ます。
あくまでも擬似的ですが、とてもスマートにアプローチすることが出来ますね。
シミュレーション時にVoronoiを適応する手法を使うと、
崩れた時間をアトリビュートで持てますが、 逆に、破片をコントロール出来ません。
事前に割っておく方法は、破片のコントロールをする事がしやすいと言う利点があります。
ただ、"hittime"を持たすには、一旦パーティクルで、前準備を必要が出てきます。
しかし、パーティクルにすることで、Lifeのアトリビュートを持てるので、
さらに味付け要素が増えることになります。
今回は、"hittime"と"life"を利用して、"hot"というアトリビュートをつくっています。
これは、シミュレーションが始まったらLifeが自動的に始まり、
寿命と共に0になるアトリビュートです。
これを使って、割れた断面が、熱く熱せられた状態のシェーダーを組んでいます。
また、Fractured Object Dynamicsをする際に、Pyroを使ったFluidも同時に計算しています。
これによって、断面から煙を出すことが出来る上、
そのFieldに、火花などを出すことが出来ています。
よりシミュレーションの空気感が出せているかと思います。
今回のモチーフに特に意味は無いのですが、
なんとなく、太古の封印が解かれた様な感じが出せていればと。。。
古から新への崩壊ってところでしょうか。
中身は色々迷ったんですが、金に、模様をつけるだけにしました。
今回一番大変だったのは、球体の模様をZBrushで描いている時かもしれませんw
はじめは楽しくて描いていたんですが、あまりの面積に、
普通のプロジェクションにすればよかったと後悔しました。。。
それで考えついたのがリングの方の模様です。
その時点で、手書きの心が折れていて、単純なテクスチャで行きたかったので、
般若心経をそれっぽく張るだけにしました。
思わぬいい味が出たのと、シェーダーがいい具合にハマって、
エナジーを感じる画になったかと思います。
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